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Wine-0.9の VineLinux 3.1CR(kernel 2.4.27-0vl7)へのインストール[10/29/2005]

  1. [序論]

    Wineのベータ版wine-0.9 がついに10月25日にリリースされました。 http://www.winehq.org/ からダウンロードできます。

    Wine-20050930のインストールに関しては、 すでに、こちらですでに紹介しています。 今回は、最初のベータということで、緊急にインストールしてみました。
    wine-0.9.tar.bz2 は、10,036,834 bytes です。Wine-20050930.tar.gz12,838,537 bytes でしたから、少し小さくなりました。 bzip2で固めてありますので、その影響もあるでしょう。

  2. [前提]

    今回も、VineLinux3.1CRの素のkernel2.4.27-0vl7 を使っています。すでに、VineLinux 3.2が2005年9月18日にリリースされ、 kernel-2.4.31が出回っていますが、 諸般の事情から、カーネルのバージョンアップを見送っています。

    以下の説明では、ユーザー名=hoge、 マシン名=oraoraとしてあります。

  3. [ソースファイルのダウンロード]

    http://www.winehq.org/ からたどって、近くのftpサイトから、wine-0.9.tar.bz2 をダウンロードし、展開します。~/srcで展開しまし た。

     [hoge@oraora src]$ tar xfvj wine-0.9.tar.bz2
      

    すると、wine-0.9 というディレクトリが作られます。そのディレクトリに移動し、 中味を見てみます。

    [hoge@oraora src]$ cd ./wine-0.9
    
    [hoge@oraora wine-0.9]$ ls
    ANNOUNCE     DEVELOPERS-HINTS  README        dlls/           loader/
    AUTHORS      LICENSE           VERSION       documentation/  programs/
    BUGS         LICENSE.OLD       aclocal.m4    fonts/          server/
    COPYING.LIB  Make.rules.in     configure*    include/        tools/
    ChangeLog    Makefile.in       configure.ac  libs/
    
  4. [コンパイル環境を作る](新規導入の場合)

    READMEファイルを読むと、 (1) XFree86-devel, (2) gcc >= 2.7.2, (3) make, (4) flex (version 2.5 or later), (5) bison がコンパイル条件ですが、VineLinux3.1 は、(2) gcc (3.3.2 20031218), (3) make (GNU Make 3.80) なので条件を満たしています。また、印刷に cupsを使っている場合には、 (6) cups-develも必要になります。

    そこで、 (1) flex (2) bison (3) XOrg-devel (4) freetype-develがインストールされていない環境の人は、 これらをapt-get install などでインストールしておきます。
    例えば、以下のような感じで、上の4つをインストールします。

    [root@oraora hoge]# apt-get install flex bison XOrg-devel freetype-devel
    
  5. [旧版からのアップデート]

    wineをすでにインストールしている場合には、 旧版をuninstallして、 新版をインストールし直すことになります。 今回、私の場合は、Wine-20050930 がすでにインストールされていますので、そのuninstall をします。以前、インストールに使用したディレクトリに移動して、 rootmake uninstallするだけです。

    [hoge@oraora wine-20050930]# make uninstall
    

    以前にwineにインストールしたプログラムやデータは、 ありがたいことに保存されます。

  6. [QUICK START]

    READMEに書いてある QUICK STARTで、 ソースファイルからコンパイルしてインストールする方法を選びました。

    [hoge@oraora wine-0.9]$ ./tools/wineinstall
    

    configureが終わったところで、 以下のメッセージが出ます。今回は、以下のようにyes と答えてみました。

    We need to install wine as root user, do you want us to build wine,
    'su root' and install Wine?  Enter 'no' to continue without installing
    (yes/no) yes
    

    コンパイルが終了した時点で、以下のメッセージが出て、rootパスワードを求められます。

    ...
    make[1]: ディレクトリ `/home/hoge/src/wine-0.9/server' から出ます
    Wine build complete.
    
    Performing 'make install' as root to install binaries, enter root password
    Password:
    

    パスワードの入力の後に、インストールが始まります。 インストール終了後のメッセージは、以下のようになります。 .wineディレクトリの中も、 アップデートの対象になっています。

    ...
    /home/hoge/.wine updated successfully.
    
    Installation complete for now. Good luck (this is still alpha software).
    If you have problems with WINE, please read the documentation first,
    as many kinds of potential problems are explained there.
    

    今回は、エラーメッセージはでませんでした。 最後のメッセージに、「まだアルファ・ソフトウエアだ」というメッセージがで ますが、近々修正されるでしょう。
    (参考データ:Intel Pentium 3.0GHz で、real 39m9.878s, user  31m58.500s sys  1m57.050s )

  7. [感想]

    (1) 最新のドキュメント が更新されています(古い文書は削除されています)。
    (2) dllが大幅に強化されましたので、 Windows*.dll をコピーする必要がほとんどなくなったそうです。まだ、sol.exe しか試していませんので、実感はできませんでしたが。
    (3) wineは、このところ非常に活動が活発で、 確実にひと月に1回、新版をリリースしています。ベータになったということで、 安定性も増したと考えられますが、 これからのベータ・テストでさらに機能アップが期待できそうです。

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